「あれ、これって!」と、作品を見たら一目でここに描かれているのが、“世界で1番有名なビーグル犬”と“その仲間たち”であることがわかるでしょう。
 そして、ゆっくりと作品を眺めているうちに、あなたの頭の中には様々な疑問やたくさんの感想が浮かんでくるはず。もしかしたら、突然の出会いに思わず胸がときめいたり、急にキャラクターたちがあなたの中で動き出したりする人もいるかも知れません。
 この作品を描いているのは、世界で唯一『PEANUTS』の原作者であるチャールズ・シュルツ氏に認められ、キャラクターをつかって自由に自分のアートを表現できるアーティスト。その名も「トム・エバハート」。
 ずっと前から彼を知っているよ、という人も、初めて見た!という人も、みんなが新しいトム・エバハートを知るきっかけとなり、さらに作品を深く掘り下げて楽しんでもらいたい、と考えています。

WHO IS TOM EVERHART

 1953年アメリカ生まれ。元は風景画家として活躍していたが、1982年広告のプロジェクトをきっかけに世界的に有名な『PEANUTS』の原作者であるチャールズ・シュルツ氏と出会う。2週間という短い期間でシュルツ氏のラインドローイングをマスターし、そのことに感動したシュルツ氏はその後も広告やキャンペーンなどコミック以外のプロジェクトをトム・エバハートに任せることとなった。
 1988年、病に倒れ、突然の余命宣告を受ける。ここまで続けてきたプロジェクト、画家としての創作活動を休止せざるをえなくなるが、その後奇跡的に末期と告げられていた癌を克服。その後『PEANUTS』のキャラクターと自分のアートスタイルを融合させ、日常の出来事や政治的な問いかけ、自身の交友関係や家族との過ごし方などをきっかけにしながら、あらゆるテーマで作品の制作に取り組んでいる。

本日のトムさんの言葉

トム・エバハートを理解する100のQ&A その1

1. トム・エバハートが描くことを許された世界的に大人気なキャラクターは?

スヌーピーをはじめとする『PEANUTS』のキャラクターたち。

2. トム・エバハートの出身地は?

コロンビア・ワシントン特別区(ワシントンD.C.)

3. トム・エバハートの誕生日は?

1952年5月21日

4. トム・エバハートを認めた『PEANUTS』を描いた著名漫画家は?

チャールズ・M・シュルツ氏

5. トム・エバハートが描いた『PEANUTS』のアート作品が初めて展示された美術館は?

フランスのパリにあるルーヴル美術館

6. 散歩が好きなトム・エバハートがよく乗る乗り物は?

自転車

7. 様々な手法で作品を制作するトム・エバハートがこだわって使っている絵の具は?

アクリル絵の具

8. トム・エバハートが好きで沢山食べてしまうタヒチでも人気のフランス発祥の食べ物は?

クロワッサン

9. トム・エバハートとシュルツ氏の出会いのきっかけは?

広告代理店を通じてのオーディション

10. オーディションで選ばれ、シュルツ氏と一緒に仕事をすることになったトム・エバハート。そのオーディション内容とは?

スヌーピーを描いてくること。

11. オーディションに合格するために『PEANUTS』をどんな方法で研究したか?

プロジェクターを通してコミックを拡大しシュルツ氏のスタイルを研究。自分描き方との共通点を見出した。

12. コミックを研究したことで、シュルツさんがキャラクターを描くうえで重視していたポイントに気づいたトム・エバハート。そのポイントはなに?

キャラクターの線描。

13. どうしてトム・エバハートはシュルツ氏と一緒に仕事をしてみようと思ったのか?

自分自身のアートの可能性を模索する中で、コミックという全く違うジャンルに挑戦したいと思ったから。

14. トム・エバハートが日本において初めて美術館での個展を行ったのは?

2000年サントリーミュージアム天保山(現大阪文化会館・天保山)

15. 『PEANUTS』のキャラクターで絵画作品を描くようになるまでは、どのような絵を描いていた?

宗教画、風景画、グラフィックアート

16. トム・エバハートが2011年まで使っていた版画技法は?

リトグラフ技法

17. トム・エバハートが2012年以降に使うようになった版画技法は?

ミックスドメディア技法

18. トム・エバハート描くドットは何を使って描いたものでしょう?

スポンジ

19. トム・エバハートが『PEANUTS』のキャラクターを用いてアートを表現するようになったのはいつから?

1990年から

20. トム・エバハートが過去に来日展を開いたことがある場所は?

大阪梅田の「梅田スカイビル」、東京大手町の「フジサンケイビル」

21. トム・エバハートが過去に交流のあったアーティストは?

アンディ・ウォーホル、ジャン・ミッシェル・バスキア、キース・ヘリングなど

22. トム・エバハートが最初にアトリエを構えた場所は?

メリーランド州ボルチモア

23. 現在のアトリエはどこにある?

カルフォルニア州ロサンゼルスにある有名なベニスビーチ近くのアボットキニー通り

24. 2000年以降、バカンス先としてまた制作拠点としても頻繁に訪れているのはどこ?

「タヒチ(フランス領ポリネシア)」の島々。

25. トム・エバハートが好きな食べ物は?

サーモン

26. 原画作品はどのくらいのサイズで絵が描かれているの?

大きいものは縦243cm、横325cmなどの壁画サイズなど。

27. トム・エバハートが余命宣告をされた病は?

結腸癌

28. トム・エバハートが好きな音楽のジャンルは?

ソウルミュージック、ヒップホップ、ラップなど。

29. 何をテーマに絵を描いている?

日常の出来事、政治的な主張、タヒチの風景や人物、シュルツ氏との思い出など。

30. キャラクターを描かないことで表したテーマと作品は?

テーマは「不在の存在」、作品は『Schroeder’s Piano(Play On Cadmium Red)』

31. 過去にアメリカのどこで個展を開催したの?

ニューヨーク、ラスベガス、ロサンゼルスなど。

32. トム・エバハートのインスピレーションの源は?

日常生活での出来事。

33. 「ドット」の表現は何よって生まれたの?

ベニスビーチを散歩しているときに見た、太陽の光が地面に作り出した丸い形。

34. 筆以外に何を使って描いているの?

スポンジ・スポイト・雑巾・自分自身の手足など。

35. 絵を描くときの順番は決まっているの?

キャラクターのラインを囲み線で下書きをし、そこから黒の絵の具でキャラクターから描き、その後に色を重ねていく。

36. なぜトム・エバハートだけが『PEANUTS』のキャラクターを使ってアートを表現できるの?

アートとして自由に表現できることを原作者シュルツ氏から直接認められ生涯契約を交わしているため。

37. 『PEANUTS』のキャラクターを使って自由に美術館レベルのアート作品を表現できるアーティストは他にいないの?

トム・エバハートが最初で最後のアーティスト。仮に弟子をとったとしても引き継げない。

38. 日本からの手土産で一番気に入っているものは何?

手鏡

39. 作品にも取り入れている好きな色は何?

金色

40. トム・エバハートが時折作品の中でモデルとしている友人の犬の名前は?

バレンタイン

41. トム・エバハートが過去に描いた作品で一番大きな原画作品は?

『Chop Chop Chop』

42. トム・エバハートが過去に描いた作品で一番小さな原画作品は?

『Tahitian Moon Dogg E』シリーズ

43. トム・エバハートはキャラクターを描くときにモデルにしている人物はいるのか?

シュルツ氏、妻のジェニファーさん、友人たちなど。

44. タヒチでは制作活動以外はどのように過ごしているのか?

カヌーに乗って海に出たり、タヒチのダンスを見てインスピレーションを得たり、妻のジェニファーさんとバカンスを楽しんでいる。

45. トム・エバハートの来日展はいつ開催された?

2003年、2005年

46. トム・エバハートが『PEANUTS』のキャラクターを使ったアートとして最初に描いたモチーフたちは?

シュローダーのトイピアノ、スヌーピーの犬小屋、スパイクが住んでいる砂漠など。

47. トム・エバハートはスヌーピーを描くアーティストなの?

自分が表現したいテーマを『PEANUTS』のキャラクターを用いてアート作品として表現することができる画家であり、キャラクターを描くために絵を描いているわけではない。

48. タヒチのどこが好き?

太陽の光が明るく、様々なものが目に見えるところ。

49. 油彩の作品は制作しないの?

油絵具に含まれている成分が体調に影響してしまうため、今現在は使用していない。

50. アクリル絵の具で描かれた原画が立体的なのはなぜ?

絵の具に特殊な樹脂を混ぜているから。

プレゼントキャンペーン

只今プレゼントキャンペーンを実施中!たくさんのご応募をお待ちしております。

キャンペーン期間
2025年2月28日迄


キャンペーンページはこちら